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<思い込みによる弊害>

毎日のように新患さんが来院される。

 

そこでは、症状だけでなくありとあらゆる項目をヒアリングしていく。

10人いたら10人とも悩みも体の状態も違うのだ。

 

そこで重要なのは痛みや症状の原因をよく理解することである。

 

 

よくよく問診で患者さんの話を聞いていくと、、、

「私ストレートネックなので、たぶん首肩がこるんです。」

「私枕の高さが原因だと思うんです。」

「息苦しさを感じるのは肺が小さいからだと思います。」

「色々ネットで調べたら●●と書いてあったので●●症じゃないかなと思うんです。」

などなど

 

自分の不調に対しての原因と考えられる、

「持論」を持っている人がいる。

それは、決して悪い事ではない。

自分の体の不調の原因を探っていくことは治していく上では必要かもしれない。

 

 

しかし、早まった思い込みや持論はよくない。

 

「私ストレートネックなので、たぶん首肩がこるんです。」

『それって誰に言われたんですか?病院で言われました?』と質問すると

「いいえ、なんとなく…」

 

「私枕の高さが原因だと思うんです。」

『枕の高さがどれくらいが良いか知っていますか?』と質問すると

「わからないです…」

 

「息苦しさを感じるのは肺が小さいからだと思います。」

『肺が小さいと医師に言われたんですか?』と質問すると

「いえ、自分でそう思っているだけです…」

 

「色々ネットで調べたら●●と書いてあったので●●症じゃないかなと思うんです。」

『まずは、専門医に検査をしてもらってから判断しましょうね。』

 

つまり、素人が持っている持論は大抵間違った情報や話を鵜呑みにしてしまっていることが多い。

●●じゃないかという思い込みによって、話を素直に聞けない方や持論が邪魔をして施術方針に疑いまで持ち始める患者だっている。

 

余計な神経を使い良くない方向に考えすぎて、思考がネガティブな方向に行ってしまう人もいる。

 

それらは全て治療の妨げになるのだ。

いい治療をしていても自分にブレーキをかけてしまう思考の人は治りにくい。

 

現に問診で素直に原因と施術方針を理解して、それに向かって真面目に通っている人ほど健康になられているのだ。

 

何事も物事や現状を変えたければ、頑固な自分の持論を一旦置いといて、素直に専門家の話を聞くことも大切なのではないだろう。